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五臓と皮膚の健康状態との関連(心)

ゴールデンウィークはどのように過ごしましたか?
自粛のため、自宅でゆっくり過ごしたと言う方も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルスとの戦いはまだしばらく続きそうですね。これからは、自分の健康管理がより重要です!
東洋医学の英知を活用し、免疫力を高めて日常生活をエンジョイしましょう!

心

東洋医学でいう【心】の機能は、大きく分けて2つ

今回取り上げる臓器は、
【心(しん)】です。 東洋医学でいう【心】の機能は、大きく分けて

・血を全身に循環させるポンプとしての働き=主血(しゅけつ)
・人が「考え、判断し、記憶し、行動する」という意識や思考を制御している= 神志(しんし)

前回ご紹介した【肝】は体の中の血を蓄えておいて、 どこにどのくらい血を配分するかを決定する機能があると言いました。

【心】はその決定に従って全身に血を送る役割を担っています。
その機能が低下すると、手足が冷たくなったり寒気を感じるようになります。
当然、心臓自体の働きも低下しているため、簡単な運動でも動悸を感じるようになります。

同時に、【肝】は情緒と関わっていましたが、【心】は意識や思考と関連が深く、その機能が低下すると優柔不断でソワソワと落ち着きがなくなってしまいます。
また記憶力とも関連しており、心と脳は強い結びつきがあります。

そのほかに、こんな症状があれば【心】の機能低下のサインかも知れません。
「動悸やふらつきがある。」
「顔色や唇や舌の色が血色が悪くなった。」
「夜になっても落ち着かず、寝つきが悪い。」
「眠っていても夢が多く疲れが取れない。」
一つでも思い当たる方は、要注意です!

さらに【心】の健康チェックはここで!
○舌・・・味がしない。ロレツが回らない。
○顔・・・顔色が青ざめて唇が紫色に。
○汗・・・何もしてないのに、だらだらと汗をかく。

 もし、気になる症状と【心】の健康チェックで当てはまるものがあるなら、
こんなケアを試してみましょう!  

【心】のセルフケア

フェイシャルマッサージ・・・お顔への循環を促すと、心の機能を補うことができます。特に頬や耳の周りを優しくマッサージしてやると効果的です。オススメは、お風呂で温まりながらHOLOピュアソープをたっぷり泡だてて洗顔を行う際に頬骨の下や耳の周り(表裏)を指先で優しくマッサージしながら洗います。耳をつまんで上下左右に引っ張ってもいいですね。

顔の保湿・・・心の機能が低下しているときは顔色が悪くなりがち。HOLOピュアクリームをお顔や心のツボが並んでいる前腕の内側にもたっぷり塗って、この時もマッサージを加えて血行を良くしましょう。

食べ物・・・苦味のある食べ物や、「ラム肉」や「らっきょう」を食べましょう。心の働きを助けて体を温めて循環を促します。苦味のある春野菜もオススメです!

【心】を助ける臓器は小腸

【心】とペアを組んで、お互いの機能を助け合うとされているのは、「小腸」です。
胃から送られてきた飲食物を栄養分と不要物に分ける機能を担っています。栄養分は吸収して、不要なものは大腸や腎臓へ運び、便や尿にかえて排出を促します。
心と小腸は、協力しあって体の中を循環している水の量を調節しているのです。

【心】を助ける指圧のツボをご紹介

内関(ないかん)
内関(ないかん)

「内関(ないかん)」・・・前腕の内側。手首から指3本分肘側にとる。2本の腱の間で押すとズーンと響くところ。


翳風(えいふう)

「翳風(えいふう)」・・・耳たぶの後ろ。丸い骨の真下で押すとズーンと痛気持ち良いところ。

今年の梅雨は早く始まる予報です。 
しっかりセルフケアをして、 
梅雨に向けて体調を整えて、ハツラツとを過ごしましょう♪ 
 
次回は、五臓のうち「脾」について触れ、みなさんの健康について東洋医学の視点からご紹介します。

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このコラムの監修者

 

鍼灸roomきゅうあん 代表四元 智己 先生

国家資格: 鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師
出身大学: 成蹊大学工学部(体育会ラグビー部所属)

<経歴>
成蹊大学工学部卒(体育会ラグビー部所属)
外資系医療機器メーカーにエンジニアとして勤務
難病を患った父との闘病生活をきっかけに東洋医学の道を志す
東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科へ入学
働きながら夜間部に通い同校を首席で卒業
福岡県太宰府市できゅうあん鍼灸治療院を開業
福岡県鍼灸マッサージ師会会員