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五臓と皮膚の健康状態との関連(腎)

間も無く梅雨明け、そして夏本番。
夏休みも間近で、ご家族でレジャー、友人とお出かけなど楽しみにしている計画ありますか?
一方では、自粛で衰えた体力にマスクや夏の暑さがこたえて、体調不良にも注意が必要です。
特に、熱中症や脱水症状は命にも関わります。
適切な水分摂取や休憩などで予防することも大切ですが、ここでは東洋医学的な【腎】の機能を知って、夏の体調管理にお役立ていただきたいと思います。
さて、
さて、今回ご紹介する【腎(じん)】ですが、、、
実は、今までご紹介してきた他の臓器全てを下支えしている重要な存在なんです。
また、人の生殖、成長、発育の機能を発揮し、産まれた瞬間からずっと私たちの生命活動の源となっています。 

腎

私たちの生命活動の源【腎(じん)】

【腎】のはたらきは主に
・生殖機能・・・成長と共に男子なら射精、女子なら排卵(月経)が起こること。そしてそれを維持すること。
・成長発育・・・年齢とともに正常な発育や発達が起こること。
・全身の水分代謝・・・必要な水分と不要な水分を分けて、不要な水分は膀胱へ集める。
・排泄(尿と便)・・・排尿、排泄の調整をする。
・呼吸(特に吸気)・・・肺の機能を助けてスムーズに息を吸う。

このように、水分の収集と排泄のバランスを調節したり、人の成長発育に深く関わり、生殖機能を支える生命活動の根源として重要な存在です。また、肺と協力して呼吸のうち特に吸気を助ける働きがあります。
また「陰陽の根源」として、全身をうるおしたり、温めたりする重要な役割を担っています。
つまり腎の機能が低下すると、インポテンツや無月経、不妊、発育遅延、むくみや冷え、便秘や下痢、頻尿、息苦しさや喘息などの症状が出る可能性があります。

また、【腎】は「先天の本(せんてんのほん)」ともいいます。
生まれ持った、生きる力のことです。今でいうと、DNA(遺伝子)の影響力と言ったところでしょうか。
ですから、腎の機能低下と共に老化現象としても体に現れてきます。
例えば、
・髪・・・白髪が増える、薄毛
・耳・・・聞こえが悪くなる
・骨・・・足腰の力が衰える
・歯・・・歯が抜ける
など。
それ以外にも、
情緒が不安定になり物事に恐れを抱きやすくなる。などメンタルヘルスにも悪影響が出る可能性があります。
唾液が出なくなる、もしくは出過ぎるなどの不快症状も現れることがあります。
また、腰や膝の皮膚が黒ずむのも腎の機能低下によるもの。
そんな時は、一刻も早く【腎】の機能を助けてあげましょう!

腎を助けるもの

呼吸・・・腹式呼吸がオススメ!腎の「納気(のうき)」という呼吸の機能が強化されます!そして何と言っても足腰を鍛えると腎の機能も高まります。その場で行う足踏み体操など簡単な運動でも続けると効果が現れます。そして、運動後はHOLOピュアソープの泡で優しく体を洗いサッパリ!

足の裏をケア・・・足の裏の中心には、「湧泉(ゆうせん)」という腎の機能を助けるツボがあります。ですから、足の裏を中心から全体に指圧やマッサージのセルフケアがオススメです。HOLOピュアクリームを使って、足裏のマッサージで腎の機能を癒しながら、保湿角質ケアも同時に♪

食べ物・・・「黒豆」を炊いて食べたり、お肉を食べるなら「豚肉」がオススメです!

そして、
【腎】とペアを組んで、お互いの機能を助け合うとされているのは、「膀胱」です。
腎と膀胱は互いに協力しあって、飲食物から得られた必要な水分は肺へ送って全身に、不要な水分は膀胱へ送り体の外に排出します。泌尿器のトラブルにも、【腎】を助けるものやツボをお試しください!

【腎】を助ける指圧のツボをご紹介

湧泉(ゆうせん)
湧泉(ゆうせん)

「湧泉(ゆうせん)」・・・先ほども紹介しました、足の裏の中央。足指を曲げた時に凹むところ。足の疲労にも!

委中(いちゅう)
委中(いちゅう)

「委中(いちゅう)」・・・膝の裏中央。お顔のたるみ、腰痛の予防にも! 押すとズーンと響くところ。

東洋医学でみる五臓の機能のご紹介は、今回で一旦終了です!
次回は妊娠準備のお話と、分子栄養学のご紹介です。
お楽しみに♪

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このコラムの監修者

 

鍼灸roomきゅうあん 代表四元 智己 先生

国家資格: 鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師
出身大学: 成蹊大学工学部(体育会ラグビー部所属)

<経歴>
成蹊大学工学部卒(体育会ラグビー部所属)
外資系医療機器メーカーにエンジニアとして勤務
難病を患った父との闘病生活をきっかけに東洋医学の道を志す
東京衛生学園専門学校東洋医療総合学科へ入学
働きながら夜間部に通い同校を首席で卒業
福岡県太宰府市できゅうあん鍼灸治療院を開業
福岡県鍼灸マッサージ師会会員